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『こいも』 日々思うあれこれ

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サ高住の課題と未来 ① 


ありがたいことに、高齢者住宅の新規開設や経営に関するご相談・質問をたくさんいただきます。私の住んでいる京都までお越しいただける方には、時間の許す限り無料で相談に応じています。(京都駅のホテルの喫茶室でお話しするため、コーヒー代は支払っていただくことが多いのですが・・)

その内容は、新規開設の相談だけでも、『これから高齢者住宅事業に参入しようかと思っているのですが、この業界どうでしょう』 というものから、『他のコンサルタントに依頼しているが大丈夫でしょぅか』 『もう契約をしてしまったのですが心配で・・・』 というものまで多岐にわたります。

ただ、これが高住経ネットの仕事になることは稀で、
    『そんな甘い考えでは、経営できないですよ・・』
    『そんな簡単なものではないですよ・・・』
と、高齢者住宅事業の特殊性やリスクを中心に説明するために、事業を断念させるような相談・説明になることも少なくありません。

それでも、何故、無料相談を行うかと言えば、その失敗は事業者の金銭的な破たんだけにとどまらず、信頼して入居された高齢者・家族の生活を根幹から崩壊させることになるからです。最悪の場合、地域の特養ホームやケアハウス、老健施設などを巻き込んで、地域の介護福祉ネットワークに影響を及ぼす可能性があります。高齢者住宅事業は、社会性や公共性が高く、それだけに責任も重い事業です。100%失敗するとわかっているものを(濱田個人の見解ですが)、『頑張ってください』 とはとても言えません。

『事業計画を見てください』『この事業シミュレーションは合っていますか?』 と計画概要を持ってこられることもあるのですが、相談者が策定されたもの以外は、基本的に見ないようにしています。
介護付有料老人ホーム、サ高住など事業種別によって違うものの、数枚にまとめられた事業計画書・事業シミュレーションの概要は、どれもほぼ同じだからです。特に、最近のサ高住の事業計画は、訪問介護や通所介護を併設したもので、そのサービスの組み立ても収支の組み立ても、版で押したように同じです。違うのは場所と建物設計と定員、あとはエクセルの組み方くらいでしょうか。
話を聞けば見なくてもその内容はわかりますし、相談者本人が作ったものでなければ、何故そう考えたか、なぜその数字になったのかという根拠がないからです。他のコンサルタントやデベロッパーさんの作ったものを、影で批判するというのもフェアでないように思いますし・・・

ただ、付け加えておけば、大半の人は、いい加減な気持ちでわざわざ京都まで来られるわけではありません。真面目な気持ちで、これからの事業の将来性を見据え、『高齢者住宅事業に参入したい』 という気持ちに変わりはありません。

事業参入を根本的に見直すことになっても、『相談して良かった』 『自分の考えが甘かったことに気が付いた』 と言っていただければ純粋に嬉しいものです。


さて、前置きが長くなりましたが、
相談される方の多くは、高住経ネットのホームページや、このブログをご覧になっています。
最近の相談は、サ高住の開設に関するものが多いために
   『サ高住を批判されていますよね・・』
   『サ高住はダメなんでしょうか・・・』      と聞かれます。

確かに、私はサ高住の制度を含め、現在の高齢者住宅に関する制度の問題点を指摘しています。現在の 『サ高住、有料老人ホームの制度の混乱』 『高齢者住宅と福祉施設との役割の混乱』 『高齢者住宅と介護保険制度の混乱』 が、高齢者住宅事業の健全育成を阻害していることは事実です。

また、社会保障の充実、セーフティネットという言葉を錦の御旗にして、数字のまやかしを重ね、『各年度の補助金が確保できれば後のことは知らない』 『社会保障権益バンザイ』 と、日本の未来や長期安定的な社会保障の在り方を考えない厚労省に対して、強い憤りを感じています。サ高住は、国交省が何の知識もないまま、補助金欲しさ、高齢者住宅権益拡大のためだけに作った天下の愚策です。

しかし、だからと言って、サ高住の制度が今後数年で無くなるか・・と言えばそうではありませんし、サ高住は作ってはいけない、補助金をもらうなと言っているわけではありません。逆に、これからの高齢者住宅の制度設計は、この厚労省と国交省が共管している 『サービス付き高齢者向け住宅』 を中心に進み、有料老人ホームという名称は無くなるだろうと考えています。

ただ、この『サ高住』は、制度名称としては残っても、その制度内容・経営環境は、今とは全く違うものになることは間違いありません。並立する二つの制度矛盾が、劣悪で脆弱な商品性を生み出す元凶となっており、それが介護保険財政の非効率運用につながっているからです。現在議論がされているか否かに関わらず、必ず、その歪を小さくする方向で改正が進められることになります。

言い換えれば、『サ高住の制度のメリット』 『介護保険制度を上手く活用する』 といったビジネスモデル、現行制度が継続することを前提に収支予測が立てられている事業計画は崩壊するということです。先ほど、相談で持ち込まれるサ高住の事業計画は、サービスの組み立ても収支の組み立ても、版で押したように同じものだと述べましたが、このような現在の 『いまどきのサ高住的な商品』 は、この制度のこれからを考えると、事業として成立しないのです。

これが、私が現在のサ高住の半分は、継続できなくなると言っている理由です。
その論拠の根幹となる、現在のサ高住の課題と、その制度の方向性・未来を私がどのように考えているか、そしてこれからサ高住(高齢者住宅)に参入する事業者は、どのような点に気を付けて事業計画を策定すべきなのかについて、数回にわたって考えを述べたいと思います。




【関連コラム】
    サ高住の課題と未来 ①
    サ高住の課題と未来 ② ~入居者保護 Ⅰ~
    サ高住の課題と未来 ③ ~入居者保護 Ⅱ~
    サ高住の課題と未来 ④ ~介護保険 Ⅰ~
    サ高住の課題と未来 ⑤ ~介護保険 Ⅱ~
    サ高住の課題と未来 ⑥ ~介護保険 Ⅲ~
    サ高住の課題と未来 ⑦ ~居住権 Ⅰ~ 
    サ高住の課題と未来 ⑧ ~居住権 Ⅱ~
    サ高住の課題と未来 ⑨ ~商品性 Ⅰ~
    サ高住の課題と未来 ⑩ ~商品性 Ⅱ



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