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『こいも』 日々思うあれこれ

あれこれ日々思うこと、考えることを、書いています。

 

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こんな高齢者住宅をつくってはいけない ⑥ ~介護付き~ 


夕方、外出から帰ってきたら、なぜかデスクトップのメインパソコンの電源が入らなくなっていた。
『うそでしょ』 と冷静さを保ちつつ、乏しい知識の中でいくつかの可能性を探るが、ウンともスンとも、ワンともキャンとも言わず。

一昨日書きあがった、日経ヘルスケアの最終回10月号の原稿が・・・
しばらくは、爺さん宅にあるノートパソコンでしのぐしかない。

修理しようとすれば3万~5万くらいだろうか。
スペックが格段に高いパソコン買っても、6万、7万程度。21.5型のディスプレイ付いて・・
でも、パソコン本体が安くても、ソフトを買い替えると結構な値段になる。
ほとんど使わないけれど、あったほうが良いソフトはどうするか・・・
いつの間にか、XPの時代は遠い昔・・・・もうすぐwindows8がでるとか・・
どうしようか、困ったなぁ・・・ 





介護付有料老人ホームの『介護付』は、どのような意味なのか考えたことがあるだろうか。
その名の通り、介護サービスのついた有料老人ホームだ。

特定施設入居者生活介護は、介護保険施設と同じように包括算定であり、24時間365日介護スタッフが常駐する。要介護高齢者を対象とした高齢者住宅の介護システム構築には適した介護報酬であることは間違いない。そのため、要介護高齢者、その家族だけでなく、経営者・開設予定者も、『介護付』とは『安定した介護サービスが受けられる』 『要介護高齢者対応の』 有料老人ホームというイメージを持つ人が多い。

しかし、残念ながら、それは上記のような意味ではない。 特定施設入居者生活介護の指定基準では、重度要介護高齢者が増えてくると最低限のサービス提供さえ難しい。 介護付有料老人ホームの意味は、正確に言えば、『有料老人ホームの責任で、必要な介護サービスを提供する有料老人ホーム』 というだけだ。

ここで、『介護付きだから、介護が必要になっても安心』 というセールストークは破たんする。

   ◆ 介護付有料老人ホームは、その高齢者住宅事業者の責任で、
       安定したケアマネジメント・介護サービスを提供しなければならない。
   ◆ 特定施設指定基準の介護看護スタッフ配置 【3:1配置】 では、
       中度・重度要介護高齢者が増えてくると、最低限のサービス提供さえ難しくなる。
   ◆ 介護付有料老人ホームだからといって、安定した介護サービスが提供できるわけではない。

この意見に対して、『介護保険は、介護サービスの基礎となる保険であり、基礎的な介護サービスの提供は可能だ・・』 と反論する人は多い。 確かに、法的・制度的な論理としてはそうだが、実務的にはそうではない。『有料老人ホームの責任で・・・』 提供しなければならない、という提供責任がでてくるからだ。

要介護4の重度要介護高齢者が、区分支給限度額内で、訪問介護や通所介護、訪問看護などを組み合わせながら、自宅で介護サービスを受けている場合、訪問介護、通所介護などの介護サービス提供責任は、それぞれの事業が個別に負っている。それぞれのサービス提供時間内に、適切なサービスを提供する義務がある。

しかし、介護付有料老人ホームの場合、その責任が及ぶのは、排泄介助、入浴介助といった事前にケアプランで予定された介護サービス・介護時間だけではない。ベッドから車いすへの移乗、歩行介助、テレビをつけてほしい、ベッドのの高さを変えてほしい等、ごく短時間の短い介助が必要となる。また、下痢をして何度も便がでるのでオムツを交換してほしい、といった不定期の予定できない介助も、臨機応変に対応しなければならない。介護付有料老人ホームでは、これらの細かな介助、生活の見守り、臨時対応、緊急対応含め、24時間365日、すぺてサービス提供時間なのだ。

更に、このサービス提供責任は、『安全な介護サービスを提供する責任』 だけではない。
加えて、入居者が安全な生活が営めるよう配慮する責任が求められているのだ。

自宅に訪問するホームヘルパーの責任が生じるのは、そのサービス時間内だけだ。ホームヘルパーが帰った後で、入居者が転倒・骨折しても、その転倒原因が、ホームヘルパーの過失によるものではない限り、刑事・民事ともに法的な責任が問われることはない。

しかし、介護付有料老人ホームの責任が問われるのは、『介護スタッフが車いす移乗時に転落させた』 『看護スタッフが違う薬を飲ませた』 という直接的なミスだけではない。一人で歩行中に転倒した、車いすで階段から転落したというような事故であっても、予見可能性や建物設備の不備、事故対応の不備など安全配慮義務違反で、法的な責任が問われることがある。実際、裁判では、事業者に対して過酷ともいうべき、非常に厳しい判断が続いている。
介護付有料老人ホームの介護サービス提供責任は、自宅の介護サービスとは根本的に違うのだ。


では、この特定施設指定基準の介護看護スタッフ配置 【3:1配置】 では、どの程度の介護サービスの提供が可能だろうか。

この 【3:1配置】 は、要介護高齢者対比の常勤換算の介護看護スタッフ数だ。
要介護状態の入居者が60名であれば、介護看護スタッフ数は常勤換算で20名ということになる。多いと思われるかもしれないが、20人で夜勤対応や休暇もまかなうことになる。 実際には、夜勤スタッフが2名、看護スタッフが3名と過程すると、日勤帯の介護スタッフは7~8名だろうか。 この人数で、60名の要介護高齢者に、必要な介護サービスを提供する責任を負うことになる。

そもそも、この【3:1配置】は、昔の旧措置時代、複数人部屋の特養ホームのスタッフ配置だ。重度要介護高齢者だけでなく、要支援、軽度要介護高齢者も多く入所していた時代のスタッフ配置だ。当然、全室個室になれば、より多くの介護スタッフが必要になる。重度要介護高齢者が増えてくれば、それだけ多くの介護看護スタッフが必要になる。

介護付有料老人ホームと、同じような介護システムをとる特養ホーム。
同様に指定基準は、【3:1配置】 だが、重度要介護高齢者が多くなっているため、複数人部屋の特養ホームでも、実質的に【2.3:1配置】程度のスタッフ配置になっている。全室個室の特養ホームでは、【1.8:1配置】以上のスタッフ配置でないと、最低限のサービスさえ提供できないとされている。

高住経ネットでは、どうすればもっとも効率的・効果的に介護サービスが提供できるか、どのような建物配置・居室配置が最も少ないスタッフで、必要な介護サービスが提供できるか数百パターンのシミュレーションを行ってきた。【3:1配置】 でも、要介護1、要介護2といった排泄や食事などは自立している高齢者が大半であれば対応することが可能だ。しかし、中度・重度要介護高齢者が増えてきた場合、どう考えてもその指定基準では、どう考えても、最低限のサービスを提供することさえ不可能なのだ。

重度化対応 

もう一度、最初に戻ろう。
要介護高齢者、その家族だけでなく、経営者・開設予定者も、『介護付』とは『安定した介護サービスが受けられる』 『要介護高齢者対応の』 有料老人ホームというイメージを持っている人が多い。介護付有料老人ホームを探している入居者/家族は、重度要介護状態になっても安心して、安全な介護サービスを受けられると考えている。事業者は、『介護付なので介護が必要になっても安心です』 とセールスしている。

しかし、突然死でない限り、加齢によって高齢者は要介護度が重度化していく。期間の差はあれど、一人で歩いていた高齢者も車いすが必要となり、寝たきりになる。自分で食事を食べていた人も、見守りや声掛けが必要となり、直接的な食事介助が必要となる。入居時は要介護1の高齢者でも、要介護3、要介護4になっていく。
それは、一人一人の入居者だけでなく、加齢によって全入居者の要介護度が重度化していく。

少ないスタッフ数で、中度・重度要介護高齢者が増えてくると、介護看護スタッフは走り回ることになる。目が行き届かず、転倒や骨折、誤嚥による窒息などの介護事故などが頻発する。ストレスや業務量の負担で、スタッフの離職率は高くなり、サービスの質も低下する。

介護保険制度発足後、要介護高齢者対応の高齢者住宅整備と低価格化の流れの中で、特定施設の指定基準のスタッフ配置の有料老人ホームが急増した。しかし、この指定基準の介護付有料老人ホームは、高齢者住宅のリスクマネジメント、ケアマネジメントの視点が欠けている。厳しい言い方をすると、末期がんになると対応できない 『がん専門病棟』 のようなものだ。

すべてダメだとは言わないが、低価格化は高いノウハウと高度な戦略を持つ法人のみが参入できる領域だ。
介護付で、低価格ならば入居者が集まるだろう・・という計画の大半は、杜撰で悲惨なものだ。
商品としても介護システムとしても脆弱で、長期安定的に事業を継続することはできない。


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