FC2ブログ

『こいも』 日々思うあれこれ

あれこれ日々思うこと、考えることを、書いています。

 

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

TB: --    CM: --

介護事故・トラブルを誘発するケアプラン ① 


前回、ケアマネジメント・ケアプランは、介護事故の発生予防、介護事故の拡大予防と密接に関係し、裁判・和解においての判断材料になるなど、業務リスクマネジメントに必要不可欠であることを書いた。

しかし、ケアマネジメントに対して、そういった高い認識をもつ事業者は決して多くない。まだまだ、『介護サービスの充実』 とは、訪問介護を併設したり、特定施設の指定を受けることだという誤解から脱却できていない。

加えて、残念ながら、国家資格である専門職のケアマネジャーにも、プロ意識が低い人が多い。
囲い込い事業者の手先のような同一法人の単一サービスしか利用させないケアマネジャー、どの入居者に対しても同じような内容の生活目標・ケアプランを作るなど専門性を問われるような人も少なくない。

実際、ケアマネジャーによって、ケアプラン・ケアマネジメントの質・レベルには大きな差がある。
実際のケアプランを検証すると、資格者が策定したはずのケアマネジメントの不備が介護事故を誘発し、トラブル拡大を招いているというケースは少なくない。

高齢者住宅のケアマネジメントの実務を検証する前に、現在の高齢者住宅のケアマネジメント・ケアプランには、どこに問題があるのか、4つの視点から整理する。


Ⅰ 不適切な指示

第一は、ケアプランの内容だ。
ケアマネジメントの根幹は、アセスメント・課題分析だが、それが不十分なケースが多い。
特に目に付くのが、『見守り』 『一部介助』 『全介助』 などの曖昧・不適切な指示だ。

介護認定調査の項目には、洗身、爪きり、移乗、移動、排尿、排便など介助内容・手間で判定するものがあり、『自立』 『見守り』 『一部介助』 『全介助』 で評価する。しかし、実際のケアプランでは、このような用語は、基本的には相応しくない。

ケアプラン不備が招く事故


いくつかの例を挙げてみる。

①は、現実的に不可能な指示を行っている例だ。
『見守り』という言葉が安易に使われているケアプランをよく目にするが、見守りは単に見ていることではない。特に、移動や以上の見守りは、直接介助したほうが簡単な介助を、自立支援のためにあえて、手を出さずにケアを行う高度な介助技術だ。ふらつきなど転倒の危険があれば、すぐにサポートできる体制をとっておくことが前提となる。

『歩行時見守り』は、入居者が歩くときはいつでも介護スタッフが付き添うという現実的に不可能な指示をしている。『24時間一人の入居者に対応することは無理だ』と言うが、それを事業者の側から提示・契約していることになる。当然、転倒・骨折すれば、ケアマネジャーが入居者・家族に約束した介護ができていない、つまり債務不履行となる。

②は曖昧な指示の例だ。
認定調査の上では、『一部介助』と判断されても、その入居者は、身体状況・認知機能などによって、介助の方法は全く変わってくる。どのような事故の可能性があるのか、どのように介助すれば安心かをケアプランの中で指示しなければならない。

しかし、実際には、ケアプランの中でも一部介助、全介助という記述にとどまっているケースは少なくない。これでは、実際にどのようなケアをするのかが全く明確でない。身体機能の違いからくる介助方法、事故予防の注意点が整理されず、スタッフそれぞれが、自己流のバラバラな介助を行うことになる。

③は、必要な指示をしていない例だ。直接的な介助なしで食事が摂取できているから、誤嚥・窒息の可能性がないとは言えない。実際、窒息で死亡している人の大半は、食事自立摂取だ。直接介助が不要な高齢者でも、『もう少しゆっくり食べて下さいね』 『もう少しいかがですか』 といった声かけ、促し、窒息や誤嚥がないかといった見守りなどの、間接介助は不可欠だ。それは、ケアプランの中で指示しなければならない。


Ⅱ ケアカンファレンス

二つ目は、ケアカンファレンスが適切に行われていないということ。
上記Ⅰで挙げたような不可能・曖昧なケアプランが策定されている理由は、ケアマネジャーの質が低いだけでなく、十分なケアカンファレンスができていないことも要因として挙げられる。

ケアマネジャーから提出されるケアプランは原案であり、介護スタッフ、看護師、栄養士、相談員が集まって、その内容を詳細に検討するケアカンファレンスが重要になる。特に、入居の受け入れ時には、入居者の状態がわからないため、ケアマネジャーは、インテーク面接・アセスメントによって得られた課題分析などの情報を、実際にケアを行うスタッフに詳細に伝えなければならない。
その中で、それぞれの専門的視点から予見される事故、安全な介助方法の検討、家族に説明すべきポイントや、対応の難しいケースでは受入条件なども話し合われることになる。

介護付有料老人ホームや介護保険施設では、介護スタッフの資格が必要ないため、ベテラン介護福祉士から新人無資格スタッフまで、その技術・知識はバラバラだ。ケアカンファレンスが行われていない事業所では、その介助内容・介助方法が統一されずにバラバラになり、危険な力任せの介助が行われるため、事故が多発するのだ。

ケアカンファレンスは、QOLの向上だけでなく、事故予防・削減の視点から不可欠だということがわかるだろう。現在発生している介護事故で、表面的には、介護スタッフの技術・知識不足だと判断されるものも、実際にはこのようなケアプランの不備・ケアカンファレンスの検討不足によって、安全な介助方法が十分に検討されていないことによる事故が多い。




koujuu-1

koujuu-2









category: 高齢者住宅のケアマネジメント

TB: 0    CM: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://coimo01.blog.fc2.com/tb.php/135-abf7d455
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

カテゴリ

最新記事

最新コメント

リンク

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。